
ありがとうございます。
心理カウンセラーの島幸樹です。
※この記事は、2020年2月4日にメルマガで配信したものを一部抜粋したものです。
小学生だった私たちは、自分たちが作ったそれを『基地』と名付けました。
木をつなぎ合わせただけのグラグラする柱。
板やらビニールやらワラやらをかぶせて屋根にして、地面には段ボールを敷いて、なぜか故障したテレビが置いたりもしました。
家から持ち込んだ本や雑誌もありました。ほんとはどこからでも入ることができるのに、
『勝手に入らないでください』と書いた貼り紙。
僕たち自身でさえ、入る時には秘密の暗号が必要でした。
皆さんは職場やプライベートでストレスをためやすい方ですか?
働き方改革が叫ばれ、職場環境の改善、勤務体制の見直しが言われています。
ストレスの8割9割は人間関係が原因だとも言われますが、このストレス、やはり、精神にも身体にも良くないわけです。
ストレス社会の現代では、このストレスをなんとか減らしていくための努力が必要になります。
そのストレスのものになっているものが外的なもので、除去すれば済むものであれば、あるいは除去しても問題ないものであれば、できるだけ早く除去するのが良いですね。
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では、そう簡単に除去できない場合はどうすればよいか。
「嫌な」出来事、「嫌な」人と向き合わないといけないとき、人はストレスを感じますが、それを「嫌」ととらえることで私たちはストレスを感じます。
出来事それ自体には良いも悪いもなく、その出来事をどう認識するかによって人は快にも不快にもなります。
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ストレス対処の方法に「首尾一貫感覚」というものがあります。
首尾一貫感覚とは、統一感とか全体感とも言われますが、
「過去も未来も今も、自分も自分以外の周りのことも、それらを上から(ふかんして)見たときに、『あ~、うんうん、だいたいのことは全体として整っているよなー』と思える感覚」です。
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たとえば誰かといててイライラってしたとき、目の前にいるその人と今向き合っているというよりは、一瞬の間、子どもの頃の親や誰かと一緒にいたときに不快だった自分に心がタイムスリップしていることがあります。
ここでいう首尾一貫(統一感)というのは「過去は過去、今は今、明日は明日、と距離を置いてとらえることができているという感覚です」。
距離は置いているんだけど、それって「みんなひっくるめて自分自身、みんなひっくるめて良い感じ」ととらえられる感覚です。
山の頂上から見下ろしたときに気持ちがリラックスしたりするアレですね。
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首尾一貫感覚を実感するためには3つの手段があると言われています。
これを身につけてぜひストレス対処力をトレーニングしていきたいですね。
1つ目が「把握可能感」
2つ目が「処理能力感」
そして3つ目が「有意味感」です。
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1つ目の「把握可能感」というのは、「だいたいのことはほぼ何が起こっても変じゃない。いろんなことが起きるものだ」ととらえられる感じです。
私たちのストレスの元となるものの多くは予測が不可能なものです。
日本をふくめ世界中で今コロナウイルスが脅威となっています。
日に日に感染者は広がるし、死者も増えていて、被害に遭われている方へは心よりお見舞い申し上げます。
この予測不可能な状況にわたしたちは大変なストレスを感じます。
ただ、それがどのようなウィルスで、どれくらいの猛威をふるい、どう予防すれば良いのかがある程度わかってくるにつれ、わたしたちのストレスは軽減していきます。
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女子より男子の方が多いかもしれませんが、小学生のころはよく空き地で基地を作って遊びました。
空き地では敵と区別するための合言葉があったり、守るべきルールがあったりして、つまり私たち子どもたちにとってそれは、社会そのものでした。
大人になって思えば大したことのない問題も、子どもにとっては大問題で、いかに対応しようかを真剣に考えたりもしました。
毎日の生活の中で、昨日までとは違う出来事が起き、びっくりするような状況が起こりうることを基地を通じて小学生だった私たちは学んでいたのかもしれません。
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何が起きるかわからないけど、何が起きても変じゃない。
この世界はだいたいそういうものだ。
そう感じることがストレス対処力を身につける第1歩になります。

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心理カウンセラー・講師 島幸樹(しまさちき)
Heart Trust Communication 代表。
カウンセリングと心理学の学びをご提供し、自分らしい生き方を見つけるお手伝いをします。
専門は教育、発達心理学/カウンセリング心理学。学習塾の経営を経て、現在は講師・研修業と心理カウンセリングを行っています。
大阪生まれ。奈良在住。
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