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わたしというものはわたしの中に存在するものじゃない、という話

2018年8月12日
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ありがとうございます。
心理カウンセラーの島幸樹です。


 たとえばA子さん(女性、既婚、子供あり)。
 今日はわりと不機嫌です。
 それはお昼に会社で嫌なことがあったのかもしれませんし、帰りの電車の中で不愉快になる出来事に遭遇したのかもしれません。
 そのA子さんが家に帰ると子どもが待っていて、お腹がすいたと言っています。
 そしてお腹がすいたと言っている子供に向かって、つい感情をぶつけ、激しくあたってしまいました。不機嫌だったから。
 子供にしたらそんなことははじめてのことでもないので、「お母さんは怒りっぽい」とか「お母さんはすぐに人にやつあたりする」と思っているかもしれません。
 だけど、A子さんはいつ誰に対しても同じように振る舞うわけではないんです。
 もしかしたら例えば旦那さんには「今日、こんなことがあってね、あの時のあの人のやり方はおかしいと思うんだ」と言ったりして、旦那さんがそれをどう思うかはわからないけど、A子さんのことを例えば「自分なりの考えを持った人」と思ったり「意思を曲げない人」と思っていたりするかもしれません。
 でもまたある友人に対してはA子さんは「あたし、ダメだわー、あたしさえもっとちゃんとしてればこんなことなかったはずなのになー。イケてないわー」と言っていて、そんな様子を見ているA子さんの友人は、もしかしたらA子さんのことを「自信のない人」と思っている場合だってあります。
 何が言いたいかというと、「怒りっぽい」とか「曲げない」とか「自信がない」とか、それってその人の性格というのだろうけど、そういうのって人との関係性の中で出てきたり出てこなかったりするものなんです。

わたしというものはわたしの中に存在するものじゃなくて、お互いの関係性の中に存在しています。

普段私は心理学の講座の中で、たとえばエゴグラムの話をするときは「心の中にあるいろいろなわたし」というお話をします。
そうすると「わたしこのタイプだわ」とか「あの人これよね」といった性格判断みたいに受け取られることも多いのですが、本当はそうではないんです。どちらかというと、「あー、この人との関係において、わたしはこういうパターンが強く働きやすいかもなぁ」という感じの方が近いです。

子供に対してはイライラをぶつけてついあたってしまう、それはわたしと子供の関係性の中に存在する「わたし」です。
それがどうしてそうなるのかは、A子さんのこれまでの人生が関係していたり、そこにいる子供に過去の誰の姿を写しているのかが関係していたりするのかもしれないけど、その分析は今はさておき、A子さんと子供との関係性の中においての「わたし」や、旦那さんとの関係の中においての「わたし」や、友人との関係においての「わたし」がいるということです。

わたしはわたしの中に存在しているわけではありません。
「わたし」って「渡し」だから、向こう(相手)に渡してはじめて「わたし」になるんじゃないかな。

ここまでお読みいただき、本当にありがとうございます。

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心理カウンセラー・講師 島幸樹(しまさちき)
Heart Trust Communication 代表。
カウンセリングと心理学の学びをご提供し、自分らしい生き方を見つけるお手伝いをします。
専門は教育、発達心理学/カウンセリング心理学。学習塾の経営を経て、現在は講師・研修業と心理カウンセリングを行っています。
大阪生まれ。奈良在住。
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