
ありがとうございます。
心理カウンセラーの島幸樹です。
心理学の講座をするときもそうですが、特にカウンセリングの時間中にカウンセラーがクライアントに対して大切にしていることを挙げるとすれば、それは、許可と保護ではないかと考えます。
これまでの人生の良い部分だけでなく、あんまり見たくない部分もカウンセリングの中では見てしまう(見なくてはいけない)ことが出てくる場合があるでしょう。
心理学というのは自分自身の心に矢印を向けることから始まるので、これまでの人生の中で体験してきたことをいろいろと今ここで再体験します。
ここでいう体験というのは「どこどこへ行きました」「なになにをしました」という出来事や行動面だけの話ではなくて、何かを感じたということ、何かを思った・考えたということなどすべてです。
それを必要であれば今ここで再体験することがカウンセリングの時間。
もちろん、心理学について何か学ぶセミナーとか勉強会の時間にもその再体験の要素は十分にあるということは、私のセミナーや勉強会に参加してくださったことがある方なら、なんとなくの感覚として理解してくださるかと思います。
ところがそうした再体験をする過程の中で、つらくて逃げたくなったり、抵抗(反発)したくなることがあります。
葛藤したり抑圧したり否定したり合理化したり。
身体の反応も合わさって、この時間が苦痛となることがあります。
そこでカウンセラーは、クライアント(受講生)さんに対して許可と保護を、優しくというかさりげなくというか、当たり前のようにベースの部分で与えていなればいけません。
つまり、そうやって過去の再体験を今ここでしてもいいということ。
そして、それをするあなたは今ここで守らているという保証。
これが許可と保護です。
だから私たちは、はじめにコントラクト(社会的、心理的契約)を結んで、共にゴールへ向かって進んでいこうという約束事をします。
内容や時間や場所を確認し合ったり、守秘義務について説明したりするのはそういう意図です。
こうしてはじめに枠を設定します。
この時間、この場所で、
わたしたちがお互いに確認し合った目標に向かっていくために、
あなたはあなたの感情、思考、行動を自由に開放してください。
そして、わたしはあなたの開放する感情、思考、行動に対し許可と保護を提供します。
枠には、そういう意味があります。
それは私の心理カウンセリング全般に共通しているものですし(上にも書いた通り心理学のセミナーや勉強会でも同じことなのですが)、これは描画テストをしてもらうときも同様です。
描画テストをしていただくときに、私ははじめに紙を枠で囲っていただいています。
行動レベルのこととして、そうした方がただ「真っ白な紙に自由に描いてください」と言われるより絵が書きやすいです。
額縁みたいになるので。
そこに理論的な意味を加えるとすれば、上に挙げたような意味があります。
許可と保護です。
そういえば、先日のアートセラピーのイベントでも絵を描いていただく前に趣旨の説明と枠線を書いてもらうことをしていただきました。
趣旨が心理カウンセリングではないので、許可とか保護とかはあんまり関係のないので触れていませんが、とはいえ、個人の無意識世界をこの紙の上に投影するわけだからまったく関係のないことでもないわけで、やはり許可と保護は必要なものだと私は思っていました。
「どうして枠を書いてもらうのか」
絵を描いていただくときに限らず、カウンセリング全般に思う見解でした。
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心理カウンセラー・講師 島幸樹(しまさちき)
Heart Trust Communication 代表。
カウンセリングと心理学の学びをご提供し、自分らしい生き方を見つけるお手伝いをします。
専門は教育、発達心理学/カウンセリング心理学。学習塾の経営を経て、現在は講師・研修業と心理カウンセリングを行っています。
大阪生まれ。奈良在住。
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